ニュース
石油・化学
作成日:2009年3月27日_記事番号:T00014329
台塑石化の第3オレフィンプラント、近日中に稼働再開
サウジアラビアの石油化学プラント、ペトロ・ラービグの稼働の遅れや独BASFのナフサ分解プラントが高炉を停止して保守点検作業に入ったことなどから、石化市場で供給不足が起きるとの見通しを受け、台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)は、同社の第3オレフィンプラント(エチレン年産量120万トン)の稼働を近日中に再開することを決定した。27日付経済日報などが報じた。
同プラントの稼働が再開すれば、台塑石化のエチレン年産能力は昨年8月以降初めて300万トンを回復する。
現在、台塑集団(台湾プラスチックグループ)グループ傘下の石油化学原料工場は、既に稼働率を80%以上に引き上げているという。さらに同様の状況が続けば4月の稼働率は90%以上に上昇するとみられる。
台プラ幹部は、世界各地の石化プラントで故障や点検が相次いでおり、あらゆる石化原料で一定期間の供給不足が予想されるとしている。ただ、こうした状況は一時的なもので「石化需要が回復するかどうかを判断するのは時期尚早」との見方だ。
台塑石化は昨年第4四半期、国際原油価格の急落により80億台湾元(約233億円)の在庫の評価損を計上したが、最近の原油価格上昇に伴い、既に1月に損失が解消されたとみられる。