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作成日:2009年4月3日_記事番号:T00014504
TMC、エルピーダに1割出資も
3日付経済日報は、域内DRAM産業の再生を目標に政府主導で設立される台湾記憶体公司(TMC)は、技術提携パートナーに確定したエルピーダメモリに対し、10%の出資を行う可能性があると報じた。エルピーダの資産価値、約200億台湾元から試算すると、出資額は20億~30億元(約60億~90億円)となりそうだ。
TMC事務所は、エルピーダへの出資観測について「ノーコメント」としている。世界のDRAM業界では、関係強化のための相互出資が行われる例は少なくないが、TMCのエルピーダへの出資が実現すれば、台湾DRAMメーカーが海外大手に出資する初めてのケースとなる。
TMCの宣明智招集人は1日、技術提携パートナーへの資金援助の可能性もあると話し、エルピーダの坂本幸雄社長も同日、TMCとの相互出資を検討していることを明らかにした。またエルピーダは2011年にTMCと合同で、台湾に研究開発(R&D)センターを設立する計画もあるという。
一方経済日報は、TMCがエルピーダに出資すれば、米マイクロン・テクノロジーも提携先に決まった場合、同社へも出資することになる可能性が高いと指摘し、まだ設立もされていないTMCが、技術開発の成果が出る前に、市民の税金を海外へ「貢ぐ」ことを検討するのは次期尚早だと批判している。