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中鋼に批判、スラブ鋼の対中安値輸出を計画


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2009年4月6日_記事番号:T00014528

中鋼に批判、スラブ鋼の対中安値輸出を計画

 
 中国鋼鉄(CSC)が赤字対策として、半製品のスラブ鋼を通常よりも約2割安い価格で中国への輸出を計画したものの、価格が低過ぎるとして先週急きょ取りやめていたことが分かった。域内の鉄鋼メーカーからは「中国で加工されて台湾に再輸出されれば、域内業者に大きな打撃となる」という批判の声が上がっている。6日付自由時報が報じた。

 鉄鋼業界は自動車業界や建設業界の需要急減で業績が悪化。中鋼は昨年第4四半期に154億台湾元(約464億円)の赤字に転じ、現在スラブ鋼80万~100万トンを含む少なくとも200万トンの在庫を抱えているとみられている。

 世界の鉄鋼大手は単価・利益が低いため一般的にスラブ鋼などの半製品の販売は行わないが、中鋼はこのほど、工場出荷価格が1トン400米ドルのスラブ鋼を実質311米ドルで中国に輸出する商談を進めていた。しかし、陳源成総経理は今月2日、価格が低過ぎるとして商談の中止を命じた。取引そのものについては「在庫水位が高過ぎるので仕方がない」と弁明した。自由時報によると、中国鋼鉄がスラブ鋼の安値輸出を計画したのは、創業約40年で初めてのことだ。