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台湾高鉄、昨年末の累損675億元


ニュース 運輸 作成日:2009年4月7日_記事番号:T00014548

台湾高鉄、昨年末の累損675億元

 
 台湾高速鉄路(高鉄)は6日、08年末の累積損失が資本金の約60%に相当する675億台湾元(約2,025億円)に達したと発表した。過去2年の利払いと減価償却費だけで費用が698億元に達し、黒字化のめどは立っていない。7日付経済日報が伝えた。

 開通2年目を迎えた昨年の旅客数は延べ3,040万人で、前年から倍増。売上高も前年比70%増の230億元と輸送収入は好調に推移した。しかし、債権団との債務再編交渉は依然として進行中で、利払いと減価償却費が重い負担となり、財務状況に暗い影を落としている。総額3,083億元の第1銀行団融資の再編交渉も先が見えない状況だ。

 同社の欧晋徳執行長(CEO)は「高鉄は既に建設期の高リスク段階が過ぎた。金利は初期に低く、将来的に高く設定すべきだ。さもないと、売り上げが伸びても永遠に利払いをカバーできない」と述べ、債権団が債務再編に早期に同意することに期待感を示した。

 昨年の金利支出は174億元、減価償却費は189億元で、両者の合計(363億元)は売上高を大幅に上回っている。同社の賈先徳副総経理は「2000年から今年3月までの金利支出は558億元で、中山高速道路か都市交通システム(MRT)淡水線をもう1本、または台北101ビルをもう1棟建設できる額だ」と説明した。