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今年の半導体産業、成長はIC設計のみ


ニュース 電子 作成日:2009年4月15日_記事番号:T00014757

今年の半導体産業、成長はIC設計のみ

 
 工業技術研究院(工研院)の産業経済趨勢研究センター(IEK)は14日、台湾半導体産業の今年の生産額は前年比20.4%減の1兆731億台湾元(約3兆1,500億円)となるという予測を発表した。▽ファウンドリー▽DRAMおよびIDM▽パッケージング(封止)▽テスティング(検査)──が軒並み20%以上のマイナス成長となる中、IC設計のみが2.1%のプラス成長を遂げるとしている。15日付工商時報が報じた。
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 IEKは、今年の世界全体の半導体産業の生産額は前年比で21.6%減少するとみており、台湾業界の下落率に近い。

 14日は経済部ITIS(産業技術情報サービス)が産業フォーラムを開き、工研院の彭茂栄アナリストが「半導体産業は5月まで受注見通しが立っているが、その後は欧米市場の景気回復状況を見なければ分からない」と指摘。「回復しなければ在庫水位の急上昇という事態に直面し、世界の半導体市場は第3四半期、再度冷え込む恐れがある」と警告した。

 彭アナリストはまた、唯一今年の成長を見込んでいるIC設計について、「技術的アドバンテージによって、中国大陸市場を開拓すれば、少なくない成長余地がある」と語った。

中国連休で在庫補充の恩恵

 15日付蘋果日報によると、IC設計業界は現在、消費が活発化する中国の労働節(メーデー)連休を前に顧客メーカーが在庫補充に動いているため、5月まで受注が見通せる状況になっている。このため第2四半期は、最大手の聯発科技(メディアテック)が前期比で横ばいか、小幅成長になる以外は、聯詠科技(ノバテック)、旭曜科技(オリーゼ・テクノロジー)、矽創電子(シトロニクス・テクノロジー)などが20%以上の売上増を見込めるもようだ。

 このうちメディアテックは4月は受注増が続き過去最高の売上高に挑戦する可能性があるものの、労働節連休の後は売り上げが鈍る可能性がある。

 IC設計2位のノバテックは、液晶パネルメーカーの稼働率回復によって大型パネル向けドライバICの出荷が増加。第2四半期の売上高は前期比30%増が見込めるという。


【表】