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タッチパネル市場、大幅成長へ


ニュース 電子 作成日:2009年4月16日_記事番号:T00014788

タッチパネル市場、大幅成長へ

 
 タッチパネル業界で、市場の急成長に期待が高まっている。世界最大手の洋華光電(ヤング・ファスト・オプトエレクトロニクス)は、タッチパネル応用製品の約半分を占める携帯電話で、今年は搭載率が2割へと倍増すると見込んでいる。米マイクロソフトの次世代OS(基本ソフト)「Windows 7(ウインドウズセブン)」が発売されるとみられる下半期以降は、ノートパソコンへの採用も増えそうだ。今年の世界市場の出荷枚数は前年比23%増の3億2,700万枚が予想されており、タッチパネルや関連製品メーカーは量産体制の整備など対応を急いでいる。16日付工商時報などが報じた。
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中低価格携帯でも採用進む

 洋華光電の林徳錚董事長は、携帯電話へのタッチパネルの採用は、スマートフォンにとどまらず、中低価格機種にも広がっていると指摘。LG電子は1台約6,500台湾元(約1万9,000円)のLG KP500に3インチの抵抗膜式タッチパネルを搭載したと例を挙げた。洋華は主要顧客である宏達国際電子(HTC)、サムスン電子、LG電子の3社の売上比率が80%を占め、3月に続き4月も過去最高売上高を更新する可能性がある。

中大型も有望

 タッチパネル用ITO(酸化インジウムスズ)導電ガラスを製造する光ディスク大手、ライ徳科技(ライは金へんに来、ライテック)傘下の安可光電、葉垂景董事長によると、同社は今年、ITOガラスの50%以上をスマートフォン向けとする。また、下半期にタッチパネル機能をサポートするウインドウズセブンが発売されれば、中大型タッチパネルの成長が期待できるとしている。同社は既に22インチタッチパネルが生産可能だ。

 また、同社はこのほど、タッチパネル用ITOフィルムで、顧客の認証を獲得した。第2四半期の少量出荷を経て、下半期には量産する計画だ。

 同社のITOガラス月産能力は、第1四半期に生産ラインを4本から6本へと拡張したことで100万枚となった。ITOフィルムの月産能力は現在4万平方メートルだ。

 同社は15日に株式を店頭公開し、公募価格19元の5.47倍に上る104元で取引を終えた。

新工場、生産能力倍増も検討

 液晶ディスプレイ用光学フィルムメーカー、華宏新技は、グンゼと合弁のタッチパネル用ITOフィルム工場が6月に完成予定で、第3四半期に設備搬入、第4四半期に量産する予定だ。当初計画の月産能力は3万平方メートルだが、タッチパネル需要の急成長から、6万平方メートルへの引き上げも検討している。

11年まで複合成長率25%

 市場調査会社、ディスプレイサーチの予測によると、タッチパネルの世界全体の出荷枚数は2010年に4億1,700万枚、11年には5億2,300万枚まで拡大し、08~11年の複合年間成長率は25%に上る。

 特に今年マイナス成長が予測される携帯市場で唯一伸びが期待されるスマートフォンは、タッチパネル搭載率が、07年の45%から10年には58%まで上昇する見通しだ。

【表】