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作成日:2009年4月17日_記事番号:T00014793
アダルト漫画1冊1万元、台北看守所で禁制品持ち込み醜聞

板橋地方法院検察署は16日、陳水扁前総統が収監されている台北看守所で、収監者と管理人の間で持ち込み禁制品のやり取りが行われているという内部告発に基づいて捜索を行い、大量のたばこや酒などを押収した。これらは看守所の管理員が囚人の家族らから法外な手数料を受け取って囚人のもとに届けていたもので、収賄の疑いなどで関係者15人が事情聴取を受けた。
板橋地検はこの日、陳水扁前総統が出廷のため看守所を離れた午前9時、約130人の捜査員を動員する未曽有(みぞう)の大規模捜索を開始した。対象となったのは囚人約20人、管理員約230人余り、400室以上の監房で、陳前総統の独房は対象外。
最も多い持ち込み品はたばこで、1カートン5,000台湾元(約1万4,700円)。酒類は1本2万元で、特に金門コーリャン酒が人気だ。ビンロウは1粒40~50元、茶葉1斤(600グラム)2,000~3,000元、アダルト漫画1冊1万元。このほか、MP3プレーヤー、携帯情報端末(PDA)、手のひらサイズのポータブルテレビやラジオなど何でもありで、1回につき2万~3万元支払えば「伝言」もできたという。
「需要があれば供給がある」(ベテラン管理員)という通り、金さえ払えば何でも持ち込める実態が明らかになった。目下5、6人の管理員が暴利をむさぼっていたことが判明。中でも管理員の「3人組」は7万~8万元のもの飲食代を、囚人の家族に払わせていたという。
国民党の邱毅立法委員によれば、「金さえ払えば女性も連れ込める」といううわさまであるとか。捜索では、実際に管理員の休憩室からコンドーム6個が見つかっている。ちなみに看守所は、「台北県政府衛生局が職員向けの宣伝指導を行った際の景品」と弁明している。