今後３年間に政治危機が発生するリスクは、台湾がアジアで３番目に高いという調査結果が21日、香港の政治・経済リスクの評価会社、ポリティカル・エコノミック・リスク・コンサルタンシー（ＰＥＲＣ）によって発表された。１位は先日タクシン元首相派と現政権支持派との間で流血の衝突が起きたタイで、２位はマレーシア。22日付蘋果日報が報じた。
台湾に対するハイリスク評価の理由としてＰＥＲＣは、「中国からの大きな外的脅威に直面しており、外交上完全に孤立している」ことを主因に挙げた。また、昨年の総統選挙で馬英九候補（国民党）が大勝を収めたものの、経済問題が依然改善されておらず、支持率が低迷していることも指摘。先月台北市大安区で行われた立法委員補欠選挙で、国民党候補は勝利したものの低得票率に終わったことは重要な警戒シグナルだとした。
この評価に対し蘇俊賓行政院新聞局長は、「台湾の安定には自信があり、努力していきたい」とコメント。一方、大学教授らからは「台湾政府のリスク対応能力を低く見ている」という批判が出た。
