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中国が統一戦略に利用?鄭成功文化節に批判


ニュース 社会 作成日:2009年4月23日_記事番号:T00014913

中国が統一戦略に利用?鄭成功文化節に批判

 
 歴史的英雄、鄭成功を記念するカルチャーフェスティバル「2009鄭成功文化節」が、4月25日~5月3日台南市で開催される。ところが、台南市が接待する海外からの招待客の半数以上が中国からの参加者であることから、文化節が中台統一の道具として利用されているとの批判が巻き起こっている。中台交流が拡大する中で、こうした拒否反応の噴出が続いているのも相変わらずの光景だ。

 民進党の邱莉莉市議が22日指摘したところによると、文化節の予算は350万台湾元(約1,010万円)。そのうち210万元が、中国からの招待客の接待費(宿泊費、食費、交通費など)として計上されており、総予算の6割に当たるという。また、中国からの訪問団は250人と昨年の150人を6割も上回り、ここ3年来の最多だとか。

 邱市議は、鄭成功は中国政府にとって「台湾を取り戻した名将」であり、文化節への参加は台湾を取り込む文化的統一政策の一環だと指摘。台南市は市民の税金で中国の統一戦略を支援していると批判した。

 今回の文化節には、鄭成功と縁(ゆかり)のある海外各地の都市から、計400人以上が参加する。鄭成功の出生地である長崎県平戸市から40人が訪問するほか、中国の漳州、泉州、廈門から福建省雑技団など出演団体170人を含む計250人が訪れる。

 台南市は、文化節のテーマは台湾を開いた鄭成功の開拓精神であり、歴史や文化、芸術、美食などのほか、都市間の交流が主な活動内容で、招待客を接待するのは国際的な慣行で妥当だと説明している。中国からの訪問団は無料で18ステージの出演をする。また、20余艘の貴重な船舶模型を無料で展示するという。