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作成日:2009年4月28日_記事番号:T00015004
変わる結婚事情、公務員が一番人気に

昨年の世界金融危機発生を受けた景気低迷を受け、これまであこがれの結婚相手とされてきた「医師」「弁護士」「ハイテクエンジニア」のトップ3に変化が生じているようだ。
大手求人情報サイトの1111人力銀行が、独身のサラリーパーソン1,000人余りを対象に行った調査によると、理想の配偶者の条件として6割が「月収4万2,000台湾元(約12万円)以上」「家持ち」「貯金50万元」を挙げている。さらに女性回答者の9割以上は「借金がない」と「向こう2年内の仕事が安定している」を結婚相手の条件に挙げている。
大手結婚仲介サービスの中華民国佳縁婚友推広協会によると、これまで人気の高かった「医師」「弁護士」「エンジニア」だが、世界的な金融危機の影響で、エンジニアはリストラや無給休暇の憂き目に遭い、医師や弁護士の人気も下降。これらの職業に代わり、安定した収入と手厚い福利厚生のある「公務員」の人気が急上昇しているという。
2007年の考試院年報によると、公務員、教員、公営企業従業員の平均給与は各業界のトップ。なるほど、不景気のご時世でも安定度が高く、就職市場でも結婚市場でも人気が高いのがうなずける。
また、結婚仲介サービスのネットサイト「大医院小医師」の主催者、呉嘉興さんによると、ここ5年で男女ともに会員の年齢に顕著な変化が見られ、男性の年齢は28~40歳から25~35歳へと若年化。逆に女性は25~32歳が最も多かったのが、現在では28~35歳へと年齢が上がっているという。
この背景には、中国との交流拡大による影響も見逃せないようだ。中台間の交流が活発化したことで、中国人女性が「台商」(台湾人ビジネスマン)の選択肢に入りやすくなった結果、台湾人女性の結婚相手探しはますます難しくなっているようだ。いわゆる「負け犬」といわれる「独身の30代以上の女性」の増加が促されるならば、中台関係改善の意外な副産物となりそうだ。