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台北県の直轄市昇格で選挙延期、蘇貞昌氏封殺を計画か


ニュース 政治 作成日:2009年5月12日_記事番号:T00015275

台北県の直轄市昇格で選挙延期、蘇貞昌氏封殺を計画か

 
 12日付聯合報によると、馬英九政権上層部は、馬総統が掲げる「3都15県」の地方自治体の再編計画で、来年に台北県と台中県市、高雄県市の3直轄市を誕生させる方針を固めた。台北県は単独で、台中県市、高雄県市は合併を通じての昇格となる。

 政権上層部は、今年末に予定されている台北県長選挙を直轄市昇格により延期して、来年改めて新直轄市の市長選挙として実施することを計画しているとされる。台北県は現職の周錫瑋県長(国民党)が不人気で、民進党からは1998年から6年にわたって県長を務めた蘇貞昌・元行政院長が出馬すると観測されている。蘇氏は2012年の総統選挙への立候補に意欲を持っているとされ、馬政権による台北県の直轄市昇格と選挙延期の方針は、選挙を行えば周県長が不利という判断の下、蘇氏にアピールの場を与えないことが目的と取り沙汰されている。

 この問題について蘇氏は10日、「直轄市昇格と選挙延期は別々の話だ。総統の地位がいくら高いからといって、憲法をねじ曲げて選挙を延期していいということはない」と批判。一方、呉伯雄国民党主席は11日「直轄市昇格は蘇氏の県長時代の主張だ」と述べ、早期の直轄市昇格に正当性があるという見解を示した。

 台北県議会は今年4月、単独で直轄市となることを目指す計画書を可決している。なお、馬政権は2014年に台北市と台北県、基隆市を合併して大型直轄市を誕生させる計画を持っている。