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作成日:2009年5月14日_記事番号:T00015334
テレビで活躍の豊胸名医、実は歯科医と判明!

このところテレビで引っ張りだこの翁若蜜医師は、アイドル歌手似で「医学界の蔡依林(ジョリン・ツァイ)」と呼ばれる美人女医。女性にとって関心の高い「豊胸」の名医として、独自に開発したマッサージなどを大々的に宣伝している。
翁医師のブログによれば「医師と美容師の資格を持ち、漢方の理論と自身の実践経験から多くの女性の豊胸に成功した」とか。なんでも「干しブドウ」のような貧相なバストも「目玉焼き」並みに豊かにし、さらには「男性が片手ではつかみきれないほど」にまでアップさせる、というから大したものだ。
ところが、豊胸名医と称されるこの翁医師、実はただの歯科医だったことが暴露された。一般に、医師が免許を持つ専門以外の治療行為を行うのは医療法違反。しかし翁医師は「実際に豊胸の治療行為にかかわったわけではなく、豊胸のための情報を提供しただけ」と強調しており、台北市衛生局も罰しようがない。ただ、ブログ上の豊胸治療前後の写真は、医療法違反と誇大広告(罰金5万~25万台湾元=約14万~72万円)に当たるため、掲載中止を要求した。
近年、翁医師のように自分の専門分野を超えた医療分野に「手を出す」医師が急増している。特に美容整形の分野には、専門である整形外科や皮膚科以外に、眼科や耳鼻咽喉科、産婦人科、小児科の医師までもが進出。産婦人科医が整形用のボツリヌストキシン注入をするのはもはや珍しいことではない。
衛生局の統計によると、台北市の診療所1,230カ所余りのうち、大安区だけでも268カ所の診療所が、専門外の美容分野の治療行為を行っている。先進的な医療機器さえ購入すれば、専門外でも簡単に操作ができることも一因らしい。
美容医療に当たっては、まず行政院衛生署のサイトでライセンスの有無などを調べてみた方が無難なようだ。