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金持ちの大善人、実は詐欺グループの大ボス


ニュース 社会 作成日:2009年5月15日_記事番号:T00015364

金持ちの大善人、実は詐欺グループの大ボス

 
 台中市大坑風景区の近くにあるプール付きの豪邸。この家の主人は、腕にはロレックスの高級時計、手にはダイヤの指輪をはめ、ベンツを足代わりにする大金持ちだ。

 台中に時価5億台湾元(約15億円)を超える20カ所以上の土地を持つ彼は、自宅後方の登山道に登山客の休憩用にとあずまやを設置し、自らお茶などのサービスを振る舞う善行者として有名だった。

 ところが、そんな大善人が、詐欺グループ「金光党」の大ボスとして10年以上も詐欺を続けていた極悪人だったというから、人は見かけによらないものだ。

 14日に逮捕された金光党の大ボス、林文斌容疑者(57)は、「詐欺にもルールあり」と自ら詐欺ガイドを執筆し約10人の手下を指導していたらしい。

 林容疑者の設定したルールは、「麻薬密売人、悪徳役人、道楽息子はだましてよいが、孤児と寡婦、労働者、商売人はだますべからず」、というもの。しかし実際には被害者のほとんどが商売人だった。

 警察の調べによると、林容疑者はまず、不動産販売の広告を出している金持ちをターゲットに定める。連絡を取って近づき、女秘書、道楽息子、社長などに扮した手下がヤラセ芝居を打ち、ばくちに誘う。当然、仕組まれたばくちで大負けするという筋書きだ。

 林容疑者がこれまでにだました相手は9人、詐欺総額は4,000万元で、自分の取り分1,600万元以外は仲間に渡したと供述している。だました金は、ばくちの借金返済や株投資に使ったという。

 林容疑者は保有する土地は商売をして儲けた金で購入したと説明しているが、警察はマネーロンダリング(資金洗浄)を目的に不動産を購入した可能性もあるとみている。

 1,600万元をだまし取られたある被害者は、思い悩んで3度も自殺未遂を図ったとか。善人も一皮むけば悪人、とは思いもよらなかったのだろう。