消息筋によると、凱基証券（ＫＧＩ）は14日深夜、台新金融控股傘下の台証証券を総額290億台湾元（約845億円）で吸収合併することで合意に達した。台証証券をめぐっては、元大証券との経営統合説が有力だったが、それを上回る条件を示した凱基証券が一転事業譲渡先に決まった。15日付経済日報が伝えた。
凱基証券は米証券大手モルガン・スタンレーの仲介により、同日までに台証証券の買収を取締役会で決議し、今年第３四半期をめどに経営統合を目指す意向書を台証証券と交わした。双方は数日間の交渉の末、買収額を現金280億元と凱基証券株10億元相当の計290億元とすることで合意した。これは当初元大証券が提示したとされる200億～250億元を上回る額となる。
凱基証券の市場シェアは3.68％で、台証証券を合併後はシェアを8.22％に伸ばす。業界順位も現在の９位から２位に浮上し、最大手の元大証券に迫る。
