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李登輝元総統、ECFAを痛烈批判


ニュース 政治 作成日:2009年5月18日_記事番号:T00015397

李登輝元総統、ECFAを痛烈批判


 李登輝元総統は16日、自身が主宰するシンクタンク「群策会」が開いた両岸経済協力枠組み協議(ECFA)に関するフォーラムで、馬英九政権が中国と締結を目指すECFAについて「台湾に取り返しのつかない災難をもたらす」と強く批判する声明を発表した。16日付聯合晩報などが報じた。

 李元総統は肺炎でフォーラムを欠席し、演説文は黄昆輝・台湾団結聯盟(台聯)主席が代読した。李元総統はその中で「馬政権は香港と中国の経済貿易緊密化協定(CEPA)が香港にもたらした災難の教訓を顧みず、人民の反対の声の中でECFA締結に固執し、台湾の政治と経済を中国の支配する最終的な統一の枠組みに向かわせ、『経済によって統一を図る』計略に自らはまり込もうとしている」と非難した。

 李元総統はその上で、台湾が経済的苦境を乗り切るに当たっては欧米や日本の先進国と連携し、新たな技術を得て新製品を生産すべきで、そうしてこそ台湾域内の投資不振を改善できると訴えた。

 李元総統の見解に対し、国民党の張栄恭副秘書長は「総統任期中のアジア太平洋オペレーションセンター構想の失敗を全く反省していないことがうかがえる。李元総統が両岸(中台)の経済関係正常化に反対し『急がず忍耐強く』政策をとったため、台湾はオペレーションセンターになる機会を失ったのだ」と皮肉った。