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作成日:2009年5月19日_記事番号:T00015427
葉WHA代表、留学生の抗議に怒り爆発
スイスジュネーブで18日、台湾は世界保健機関(WHO)の年次総会、世界保健総会(WHA)へ38年ぶりの復帰を果たした。しかしその前日の17日夜、台湾代表の葉金川行政院衛生署長は、台湾が友好国を招待してパーティーを開催したホテルで、欧州に留学する台湾人学生から「なぜ台湾を矮小(わいしょう)化する名称を受け入れるのか」などと抗議を受けた。しばらく沈黙を守っていた葉衛生署長はこらえきれず台湾語で「恥知らず」、「触るな」などと怒りを爆発させた。19日付中国時報が報じた。
18日、葉衛生署長はメディアに対し、「世論調査では『中華台北』の名称でのWHA参加に73%が同意している。個人としてはこの名称に不満だが、台湾2,300万人の健康の方が大切だ」と語り、前日の抗議に対し「台湾を愛しているのか、それとも『害』しているのか」と批判した。
また、18日の年次総会開幕日にも会議中、観衆席の台湾人が立ち上がり「台湾は中国の一部ではない」などと叫んで抗議した。中国時報は「今回のWHAは新型インフルエンザが重要なテーマで、このタイミングで復帰を果たした台湾がプラス評価を獲得する可能性があるはずだが、内部の政治対立や少数の無責任な抗議で焦点がずれてしまっている」と一連の抗議を批判した。