液晶パネルメーカーの多くは、32インチ液晶テレビ用パネル価格が、現在の170～180米ドルから７月には200米ドル以上まで上昇するという予測で一致している。北米、中国市場の液晶テレビ販売が上半期、予想以上に好調でパネルの供給が逼迫（ひっぱく）していることが理由だ。パネル価格は、昨年下半期の下落で原価割れに陥ったが、年初以降は上昇に転じており、現金コスト190～200米ドルの32インチパネルが先頭を切ってコスト割れ状態から抜け出せそうだ。20日付電子時報が報じた。
液晶テレビの需要好調の主因は、北米市場での値下げセールが奏功していること、および中国政府による農村への家電普及プロジェクト「家電下郷」で、従来の22・26インチ型液晶テレビに加え、32・37インチ型も新たに補助対象となったことだ。
32インチパネル価格の７月以降の見通しは各社さまざまで、利益確保のため長期的にオファー価格が上昇を続けるとの見方もあれば、価格が現金コストを上回れば、各社が増産に踏み切る結果、200米ドルの大台を再度割り込む可能性があるとの指摘も出ている。
