台湾系の中国食品大手、頂新集団が台北市民生東路のオフィスビル「民生金融大楼」を買収する方向で覚書を締結したことが20日までに分かった。提示価格は90億台湾元（約260億円）が見込まれている。21日付経済日報が伝えた。
頂新集団は中台経済交流の活発化を受け、台湾へのＵターン投資を拡大する姿勢を強めていた。同ビルは新光銀行から徳先公司、台湾資産管理（台産）、美亜鋼管廠の３社が2007年に73億元で取得。徳先が権益を台産に譲渡したため、現在は台産と美亜が保有している。２社は23％の売却益を得ることになる。
同ビルをめぐっては国泰人寿保険（キャセイライフ）、南山人寿保険、安泰人寿保険など保険各社も買収に向けた検討を進めていたとされるが、頂新集団が最も積極的だったという。
