ニュース
社会
作成日:2009年5月22日_記事番号:T00015511
風力発電でヤギがうつ病に?3年間で400匹が死亡

澎湖県で酪農を営む郭静山さんは、18年前からヤギを飼っているが、これまで病気にもかかったことがなかったヤギたちが、ここ数年、相次いで衰弱死するようになった。この3年間で死亡したヤギの数は400匹を超えるというから尋常ではない。
郭さんによると、この奇怪な現象は台湾電力が同県白沙郷中屯村に風力発電機を設置したころから始まった。郭さんの家畜小屋から発電機までは80メートルの至近距離。郭さんは、発電機のブレードが回転して立てる「シュウシュウ」という音こそ、ヤギを死に追い込んだ犯人と疑っている。
というのも、ヤギは日中イライラして食欲もなく、夜になるとなぜか発電機のブレードをじっと見つめて一睡もしなくなったというのだ。当然食欲がなくなって体重が増えなくなったほか、流産や成長する前の死亡が増え、失明したヤギもいるという。東北季節風が強い冬の時期には、衰弱して死亡するヤギの数が特に多いとか。
農業委員会畜産試験所澎湖工作站の呂明宗主任によると、動物が長期にわたって騒音を聞くと、食欲が減退し、神経が衰弱して体内時計が狂い、人間のうつ病のような症状が出ることもあるという。
ちなみに、発電機の回転音は平均50デシベルと基準値以下で、「騒音」とは判断されなかったが、これはあくまでも人間に対する基準値であり、ヤギにとって騒音かどうかは知る由もない。
台湾電力は、発電機の回転音のせいでヤギが死んだと証明されれば、加害者として責任を取るとしている。しかし、目下のところ動物に対する騒音による成長障害を研究したデータはなく、「発電機の回転音でヤギがうつ病にかかり死亡した」という郭さんの主張を証明するのは非常に困難だ。
郭さんに残されたヤギはあと約250匹。図太い神経で生き残ったヤギたちも、行く末が案じられている。