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作成日:2009年5月25日_記事番号:T00015541
結婚式で飲み過ぎ、新郎がショック死

台北市で23日、挙式直後の新郎が酒に酔いつぶれて突然ショック死するという痛ましい事件が発生した。普段酒を飲まない新郎が、披露宴で友人たちから無理やり大量の酒を飲まされたのが原因とみられる。
淡江大学を卒業後、外資系保険会社で住宅ローン関連業務を担当していた新郎、呉政峰さん(35)と新婦、余さん(34)は4年間の交際を経て、23日昼に市内のホテルで披露宴を行った。新郎は学生時代の同級生らからワインとビールを大量に飲まされ、すっかり千鳥足。披露宴が終わり、ロビーで5分ほど休憩した新郎は、新婦、両親らと共に内湖区の新居へ帰宅。家に戻ってすぐ吐いた後、リビングのソファーに横になったが、口元にワインとみられる赤い液体を残したまま、意識も呼吸もなくなり帰らぬ人に。
ぜんそくとアレルギー性鼻炎の持病があった新郎は、挙式前は披露宴の準備で多忙を極め、睡眠時間も十分取れない状態だったという。友人らの証言によると、新郎が披露宴で飲んだアルコールの量は、赤ワイン約1本半。ビールと交互に飲んでいたという。解剖の結果、新郎のアルコール測定値は0.93で、死因は飲酒が引き起こした「心因性疾病」。
長庚医院の臨床毒物科の医師によると、人は血中のアルコール濃度が100cc当たり450ミリグラム(アルコール測定値で2.25)になると、心拍や呼吸に異常が現れ死に至るという。
新郎は極度の疲労に加え、披露宴で食事を取る間もなく空腹状態で飲酒したと推測され、当時、血中アルコール濃度が200ミリグラム(アルコール測定値で約1.0)を超えていた可能性もあり、危険な状態だったといえる。
台湾の披露宴では招待客が新郎を酔いつぶしたり、コンドームや新婦のハイヒールに酒を注ぎ、無理やり飲ませることも珍しくない。このような飲酒文化が招く悲劇がなくなることを祈るばかりだ。