南山人寿保険は25日までに、台北市民生東路のオフィスビル「民生金融大楼」を82億台湾元（約238億4,000万円）で買収することで合意した。年初来のオフィスビル売却案件では最高額だったほか、昨年の金融危機以降でビル全体が売却された初のケースとなった。26日付経済日報が伝えた。
同ビルは新光銀行から徳先公司、台湾資産管理（台産）、美亜鋼管廠の３社が2007年に73億元で取得しており、今回の転売で12.3％の売却益を上げたことになる。同ビルは台湾系の中国食品大手、頂新集団や国泰人寿保険（キャセイライフ）、安泰人寿保険なども買収を検討していた。
市場関係者は「南山人寿による買い値も高くなく、低迷する商業用不動産市場にプラスになる」と指摘した。
