富邦人寿保険は１日、オランダ金融大手ＩＮＧグループ傘下の生命保険会社、安泰人寿保険の合併手続きを完了した。富邦集団の蔡万才董事長、富邦金融控股の蔡明忠董事長はそろって記者会見を開き、保険業界トップの座を目指す意気込みを強調した。２日付経済日報などが伝えた。
記者会見に出席した蔡万才董事長（中）と蔡明忠董事長（左）（１日＝中央社）
両社は昨年10月に合併を発表していた。合併後の総資産は約１兆台湾元（約３兆円）に達し、市場シェアは20.3％で国泰人寿保険に次いで２位に躍進した。顧客数は300万人で、昨年の保険料収入は業界２位の2,820億7,000万元。今年の新規保険料収入は1,700億元を見込む。蔡明忠董事長は「当然業界トップの座を目指す」と強調した。
新生富邦人寿は１兆元近い資金を運用することになり、引き続き株式・不動産市場を主要運用先として投資を展開していく。合併前の投資収益率は富邦が約５％、安泰が約３％だったが、合併後は４～５％を維持するのが目標だ。富邦人寿は先ごろ、台湾株への投資上限を運用資金の12％まで増やす方針を明らかにしている。
