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作成日:2009年6月3日_記事番号:T00015696
37歳女性が88歳医師と見合い、高級レストランでうまい汁

歯科医のA氏(88)は、高度なインプラント技術を持ち、行政院衛生署から表彰されたこともある名医。老後の連れ合いを見つけたいと、4万台湾元(約11万8,000円)を支払って結婚相談所の会員になった。
4月下旬、結婚相談所からA氏に「年上の成熟した相手を希望している37歳の女性がいる」との通知。そこでA氏は早速、孫ほども年下の女性とお見合いをすることに。
当日、女性は母親同伴で桃園県中レキ(レキはつちへんに歴)からやって来た。A氏は母娘を台北喜来登大飯店(シェラトンタイペイホテル)の広東料理レストラン「辰園」へ案内した。
女性は最初「簡単な食事で結構です」と言っていたにもかかわらず、伊勢エビやフカヒレなどの高級料理を次々と注文。会計をしてみれば、なんと1万4,000元になった。
びっくりしたのはA氏。現金は3,000元しか持ち合わせておらず、クレジットカードも持っていない。「来月、家賃収入が入ったら支払う」と泣き付き、レストランに「付け」にしてもらった。
ところがその後、A氏は未払いの1万1,000元を滞納。「私が注文したのは11品中2品だけ。私はもう3,000元払ったし、全額出す道理はない。残りは女性に請求すべきだ」と主張した。一方、女性は「注文した料理は3人で一緒に食べた。A氏がご馳走してくれるものと思った」と述べている。
食事の際、支払いをしたのがA氏であったことから、レストラン側はA氏を詐欺罪で提訴。警察によると、食事代を故意に踏み倒そうとしているのならば、3人全員が共犯になるという。
台湾ではお見合いの食事代は、男性側が支払うケースが依然多いが、お見合い経験の豊富な台中県の公務員、李さんは、「うまい汁を吸おうとする女性も多く、男性がいいカモになる必要は全くない」と警告している。
お見合いの場合、初めて会う場所は喫茶店を選ぶのが賢明だ。喫茶店ならいくらたかられてもたかが知れているし、相手がいまいちだった場合もコーヒー1杯でさよならできる。A氏も相手の女性を喫茶店で会っていればよかったのだが、もう後の祭りだ。