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台湾でも「負け犬」ブーム、商機は数千億元に


ニュース 社会 作成日:2009年6月8日_記事番号:T00015791

台湾でも「負け犬」ブーム、商機は数千億元に

 
 先月まで放送されたテレビドラマ『敗犬女王』は、いわゆる「負け犬」といわれる「30歳以上の独身女性」がヒロインで、高視聴率を記録する大ヒットとなった。台湾でも未婚率の上昇から日本より一足遅れて「負け犬」ブームとなったが、独身族をターゲットにした新たな商機が注目されている。

 行政院主計処の統計によると、2008年の独身者(成年以上)は500万人以上、離婚や配偶者死亡などで再度独身になった者も含めると、計750万人以上に上る。

 この背景には、未婚率や離婚率の上昇があるようだ。30~34歳女性の未婚率は、1996年の22%から2006年には39%へ上昇。一方、男性も36%から52%へと上昇している。離婚率はここ10年間で5割近くも増加した。

 独身族は世帯持ちに比べると、懐具合も豊かで自由な時間も多い優雅な階級だ。レクリエーションや娯楽、旅行、学習(自己投資)などを含まない1カ月当たりの平均支出額は、約1万台湾元(約3万円)だとか。

 年間数千億元にも上るといわれるこの独身族の商機を狙い、レストランや弁当屋といった外食産業や高級チョコレートメーカーなども「おひとりさま」に対応し始めている。家電メーカーでは一人用のミニ家電を投入。旅行業界も1人催行のツアー商品やペット連れツアーを売り出した。

 中でも年間260億元以上といわれるペット市場では、ここ数年ペットを飼う独身者が3割ほど増え、全体の7~8割を占めるという。1個1万元以上する首輪など高価なペット用品を購入するのは、ほとんどが独身族だとか。

 ペット犬1匹の月平均飼育費は、小型犬で3,000元、大型犬なら1万元前後。1人で3~5匹飼っている独身者も珍しくないというが、飼育費を合計すれば子供1人養うよりも高くつく。まさに独身者さまさま、各業界が注目するのもうなずける。