財政部の８日発表によると、５月の輸出総額は、前月比13億3,000万米ドル増加して161億7,000万米ドルとなり、過去６カ月間で最高を記録した。前年同月比では依然31.4％のマイナスとなったが、マイナス幅は３月が35.7％、４月が34.3％で、徐々に縮小している。９日付工商時報が報じた。
林麗貞統計長は、「昨年の基準値が低いため、今年11月以降は年成長率がプラスに転じる」との見方を示した。ただ金融危機発生前の水準を回復する時期については、「まだしばらく時間がかかる」と語った。
輸出先別の５月の輸出総額は、台湾からの調達拡大を急速に進める中国（香港を含む）向けが前月比５億5,000万米ドル増の67億5,000万米ドルで全体の41.7％を占め、前月（41.8％）同様高い比率を占めた。このほか東南アジア諸国連合（ASEAN）主要６カ国向けが27％を占めた。日本、米国、欧州向けは低迷が続き、大きな変化はなかった。
一方、５月の輸入総額も前月比2.3％増の130億1,000万米ドルと、５カ月連続の増加を記録。ただし前年同月比では依然39.1％の減少となった。
なお１～５月の累計では、輸出総額が715億4,000万米ドルで前年同期比35.1％減少、輸入総額は577億7,000万米ドルで同44.3％の減少となった。同期の貿易黒字は137億7,000万米ドルと前年同期比約110％の大幅増となった。
