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台湾航業、今治造船への貨物船発注取り消しへ


ニュース 運輸 作成日:2009年6月9日_記事番号:T00015826

台湾航業、今治造船への貨物船発注取り消しへ


 台湾航業が今治造船(本社・愛媛県今治市、檜垣幸人社長)に発注したばら積み貨物船(3万7,000トン)2隻について、筆頭株主の交通部は造船価格の低下を理由に、発注を取り消す方向で交渉するよう指示した。7月までに結論を出す構えで、発注取り消しが決まれば、台湾航業の損失額は3億~6億台湾元(9億~18億円)に上るとみられる。9日付工商時報が伝えた。

 台湾航業は船舶価格がピーク時の昨年5月に84億円で2隻を発注した。しかし、その後の船舶価格下落で、契約価格と実勢価格の差は3,000万米ドル(約10億台湾元)以上に達していた。台湾航業は馬英九政権の発足翌日に当たる昨年5月21日の董事会で発注を決定しており、政権内では政権交代期に陳水扁前政権が高値で船舶発注を推進したことに対する疑念もあった。

 2隻は2013年に引き渡しが予定されているが、今治造船側はまだ原材料の調達を行っていないとみられるため、現時点で発注を取り消せば、解約補償金を抑制できる可能性がある。