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中国のLED調達、商機200億元も


ニュース 電子 作成日:2009年6月10日_記事番号:T00015880

中国のLED調達、商機200億元も

 
 中台間で初となる発光ダイオード(LED)業界の大規模な交流会議が9日始まった。台湾LED業界には、年内に中国から200億台湾元(約590億円)近い商機がもたらされる見通しで、各社はそろって下半期以降の業績に楽観的な見通しを示した。10日付工商時報が報じた。
 
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黄重球経済部次長(左)と中国の馮記春・科学技術部司長(右)。高輝度LED生産能力が世界の40%を占める台湾と、来年LED製品の生産額が1,000億人民元に達する見通しの中国との提携は、大規模な商機を生みそうだ(9日=中央社)

 今回開催された「両岸LED照明産業提携および交流会議」は、経済部の「両岸産業搭橋専案(中台産業懸け橋プロジェクト)」の一環で、中台共通の標準規格と製品認証制度の確立について協議する。中国からは、国家半導体照明工程研究開発および産業聯盟の呉玲秘書長が率いるLED産業界、学界の80人余りが訪台した。
 
 経済部の黄重球常務次長と中国側の名誉団長、科学技術部の馮記春・高新技術発展および産業化司司長はきょう10日、中台LED産業の提携意向書に署名する。中国の参加メーカーには、LED最大手、遼寧省大連の路明科技集団や2位の福建省アモイの三安光電、LED街灯最大手、東莞勤上光電などLED照明大手10社が含まれており、11日と12日、交流と商談のため晶元光電(エピスター)などを訪問する。
 
長期供給契約の締結も
 
 ある中国メーカーは、中国政府による街頭整備プロジェクトで年内にLED街灯140万基台余りが設置されるため、1基2万~2万5,000元とすると商機は350億~400億元に上ると試算。LED街灯の製造に必要なLEDエピタキシャルウエハー、LEDチップや電子部品などの50~60%、額にして150億~200億元が4~5カ月内に台湾メーカーに発注されるとの見通しを示した。また、LEDチップの長期的な供給確保のため、台湾メーカーと戦略提携を結ぶ可能性もあるとしている。
 
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「今後30年の見通し明るい」
 
 9日の交流会に参加したエピスターの李秉傑董事長は、現在LED照明の需要が予想を上回り、需給が逼迫(ひっぱく)していると指摘。さらにノートパソコン、低価格ノートPC(ネットブック)、GPSなどLED応用製品の拡大もあり、第3四半期は相当楽観できるとしている。
 
 LEDパッケージング大手、億光電子工業(エバーライト・エレクトロニクス)の葉寅夫董事長も、今年下半期から来年にかけてLEDバックライト、LED照明の商機が期待できると語った。
 
 同じくLEDパッケージングを手掛ける光宝科技(ライトン・テクノロジー)の林行憲副董事長(光宝集団総裁兼任)はさらに楽観的で、今後30年にわたりLED産業の見通しは明るいと強調した。
 
【表】