デジタルカメラ受託大手の華晶科技（アルテック）が2008年の出荷台数で、三洋電機および鴻海精密工業を上回り世界首位に立ったことが、テクノシステムリサーチの調査によって明らかとなった。３社の昨年のデジカメ出荷台数は、▽アルテック、1,317万台▽三洋電機、1,310万台▽鴻海、1,239万台──となった。なお、ブランドメーカーを合わせた出荷台数ランキングは、１位キヤノン、２位ソニー、３位アルテックとなった。12日付工商時報が報じた。
アルテックの強みは他の追随を許さない低コストにある。同社によると、重要なシステムオンチップ（ＳｏＣ）を自ら開発、レンズなどの部品やＳＭＴ（表面実装技術）工程などもすべて自社でまかなっている。さらに異なる機種で部品を共用にしたり、大量受注によってコスト低減を実現しているという。
業界関係者によると、デジカメ受託市場では長らく三洋が地の利や技術力などを生かして安定したトップの座を築いてきたが、ここ数年、台湾メーカーの技術力が急速な追い上げを見せ、ブランド顧客はローエンド製品から徐々にハイエンド製品までも発注するようになっている。
