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なくならない体罰、中学校で88%も


ニュース 社会 作成日:2009年6月16日_記事番号:T00015972

なくならない体罰、中学校で88%も

 
 2006年12月に教育基本法が改正され、体罰禁止条例が施行されてから既に2年。ところが最新の調査で、台湾全土の88.4%もの中学校で依然として体罰が行われている実態が明らかになった。

 人本教育文教基金会が14日に発表した、台湾22県市の公立・私立中学校250校、生徒1,550人(1校当たり6人)を対象に行ったアンケート調査によると、体罰が行われている中学校の割合は昨年の71.6%よりも上昇した。

 体罰を受けたことがある生徒は45.1%(昨年は31.3%)と半数近くに上る。体罰を受けた回数も「10回以上」が7.2%だったほか、「数え切れない」が5.5%(昨年は1.6%)にも上った。

 では、なぜ体罰を受けることになったのか?最も多かった原因は、テストの成績が悪い、宿題を提出しないなど「学業が要求されているレベルに達しない」が51.9%。次いで多かったのは、遅刻、授業中に騒ぐ、服装の乱れなどの「規則違反」が49.6%。中には「連帯責任」で体罰を受けるという不合理なケースも12.2%あった。

 体罰の方法で最も多いのは、「1時間以上のノートの書き写しなど」で91%。さらに、昔からの定番の体罰も依然として多い。▽かえる跳び・運動場を走らせる、83%▽尻部や手のひらを打つ、71%▽中腰など苦しい姿勢を取らせる・重いものを持ち上げさせる、62%▽自分自身をなぐらせる、別の生徒になぐらせる、25%▽ビンタ、20%──。

 また、教師が生徒に対して「ばか」「死ね」などと言葉で侮辱するケースも46%に上っており、教師としてあるまじき行為が広く行われていることがうかがえる。

 体罰禁止条例がわずか2年にして形骸(けいがい)化し、体罰は減るどころか、逆に増えている。教育現場では、教師の資質を再考する必要があるのではないだろうか。