15日付蘋果日報によると、液晶パネル大手の奇美電子（ＣＭＯ）電子が先週、中国広東省仏山市の広新光電産業科技が設置する第8.5世代工場に関し、提携の覚書（ＭＯＵ）を交わしたとの観測が出ている。これに対し奇美電は、「台湾政府はパネル前工程の中国進出を開放しておらず、ありえない」と否定した。
観測によると、広新光電が設置する8.5世代工場の設備機器は、奇美電が先ごろ発注したものが使われるとされ、日本の設備メーカーから直接中国に出荷されるという。しかし、これについても奇美電は「当社は8.5世代工場の建設計画をいったん中断しているが、市場の需要と生産能力を見極めながら再スタートさせる予定で、同工場の設備の設置は完了している」として広新光電への設備売却説を否定した。
一方で同社経営陣からは、「パネル前工程の中国進出開放がすみやかに行わなければ、中国市場でのビジネスチャンスを失う」として政府に早期開放を期待する声も上がっている。
