２日付経済日報によると、鴻海精密工業は９月からノートパソコン用コネクター価格の全面値下げを実施するもようだ。同社はノートＰＣ受託製造市場への参入で、６月以降競争相手のノートＰＣメーカーからのコネクター受注が他社に流れていたが、値下げでこれを取り戻したい考えだ。
ノートＰＣメーカーの調達担当者は「質や生産能力、納期、サービスなどの点を総合し、鴻海が他社より割安の価格で製品を提供すれば、同社から調達しない理由はない」と語っている。
コネクターメーカー、凡甲科技（オールトップ・テクノロジー）の柳承志董事長特別助理は「値下げ幅は、他社を圧倒するものとなる」とみており、ノートＰＣメーカーは受注を鴻海に流出させない代わりに、同程度の値下げを要求してくる可能性もあると指摘した。ただ、凡甲は値下げに追随しない方針だ。
同じくコネクターメーカーの宏致電子（ＡＣＥＳ）は、「鴻海の製品とは重複部分が少ないため影響は小さいが、値下げ効果をを注視する必要がある」との考えを示した。
