ビーチで女性１人に２人がかりで日焼け止めを塗る、素晴らしい肉体美を備えた「猛男（マッチョ男性）」。実は彼ら、シュノーケリングのインストラクターなのだが、休憩中には「生徒」である女性にマッサージを施したり、冷えたビールを用意したりと、まるで召使いのように甲斐甲斐しい。

　これは、最近セレブ女性の間で密かに人気を呼んでいる「マッチョ男性によるエスコートサービス」。ただのホストではない、筋肉ムキムキの男性美あふれるマッチョマンが至れり尽くせりのサービスを提供してくれる。希望すれば、その場でダンスや女性の胸の谷間や足の指をなめるマッチョショーまで見せてくれるという。

　彼らはかつてはシュノーケリングのインストラクターで、全盛期の月収は10万台湾元を越えていたが、不景気で今や半減。そこで新たな市場を開拓しようと考え出したのが、このエスコートサービスだとか。

　マッチョ男性のサービスは半日（４時間）8,000元。オイルマッサージだけなら２時間2,500元と安上がりだ。海パンダンスショーは３曲5,000元から。一般的なマッチョショー鑑賞が約15分で7,000～8,000元、ホストクラブ入店料が１万5,000元かかることを考えれば、ずいぶん経済的ともいえる。

　実際にサービスを利用した女性客によると、ビーチでマッチョ男性２人を連れて目立つことで、虚栄心が満たされるのだとか。わざと海水パンツを脱がせようとしたり、イルカ役をさせて乗ったりするいたずらな女性客もいるので、サービスする側も大変そうだ。

　エスコートマッチョのトニーは、「女性は目新しさと、愛されているという錯覚を求めているだけ」と分析している。女性客とすぐベッドまで行ってしまえば、新鮮味がなくなってもうからない。「自分の価値を維持するための最良の方法は、節操を守ること」とシビアだ。