国民党の台北県選出の立法委員、呉育昇氏（50）の浮気が蘋果日報のスクープによって発覚した。姦通罪があるため台湾で浮気は犯罪（親告罪）ではあるが、大手紙の１面トップで詳細が公表されてしまうのが怖いところだ。

謝罪する呉立法委員（13日＝中央社）
　
　同紙によると呉立委は11日午後９時ごろ、台北市信義区の高級日本料理店「同寿司」で女性と食事を終えた後、駐車場で先にＢＭＷのＳＵＶ車をピックアップ。その後人目を避けるように女性も続いた。２人を乗せた車は一路、大直へ。有名高級モーテルチェーン「薇閣汽車旅館」の旗艦店へ到着した。今年オープンしたばかりで、２時間半の料金が最低900元、最高2,800元という人気店だ。２人は９時20分から11時50分まできっちり２時間半の「休憩」を取った後、モーテルを出た。
　
　お相手の女性は身長約165センチ、目鼻立ちのはっきりとした長髪の美女。シャネルのノーカラージャケット（20万元）にジーンズ、靴はグッチの2008年春コレクション（１万4,000元）というセレブなファッションだ。

　呉立委によると、女性は40歳過ぎの独身で「知り合ってから長い間会っていなかったので食事をした」とか。報道を受けて13日午前、立法院で謝罪会見を開き、「プライベートなことではあるが、公的な立場にある人間として間違っていた。５日間謹慎して反省する」と表明した。また、妻に謝罪したものの、非常に立腹されていることも明らかにした。

　蘋果日報では、相手の女性の全身像から、呉立委が車でホテルに向かうところ、モーテルに到着したところ、休憩が終わって車に乗り込んだ女性の気だるい表情、車のナンバー、ホテルの部屋まで、すべて写真で詳報されている。浮気でここまで報じられてしまうのだから、台湾の著名人はたまったものではない。

　呉立委は馬英九総統が台北市長だった当時、台北市政府新聞処長に抜擢された馬総統子飼いの人物として名高い。初めて小選挙区制で行われた2004年の立委選では、全土トップの７万3,164票の高得票を獲得したこともある。清廉、孤高のイメージで通っていたが、浮気発覚により洋々たる前途を断ってしまったと報じられている。