裕隆集団は2010年度予算について、裕隆汽車や中華汽車工業など傘下企業の経費を20～30％削減すると決定した。18日付経済日報は、「同集団で近年最大の決断であると同時に、来年の市場景気に対する厳しい見方の表れだ」と論じている。
同集団幹部によると、今年の利益は主に本業以外の投資事業によるもので、本業は第３四半期末にようやく黒字転換したが、通年では依然赤字の見通しだ。業界では、同集団は支出削減で本業の収益を改善した上で、組織再編を進める方針だとみられている。
また、今年の市場全体の新車販売台数は前年比で３割増え、30万台規模も期待されるものの、ピーク時の平均40万台にはほど遠い。さらに貨物税（物品税）減免措置の年末打ち切りで、来年の市場縮小が予想されることも、同集団のコスト削減の根拠とみられる。
なお、今年立ち上げたばかりの自社ブランド「LUXGEN」については、知名度向上とイメージ確立段階にあると同集団は認識しており、予算面では全面的なバックアップを行う方針だ。
