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作成日:2010年2月8日_記事番号:T00020883
秘密兵器はラジコンへリ、新手の空き巣が暗躍

ラジコンへリコプターを使った風変わりな手口で北部一帯で空き巣を繰り返していた指名手配犯、張振成容疑者(39)が6日、桃園県新屋郷で逮捕された。半年間で台北や桃園、新竹などで10件以上の犯行を重ね、被害額は宝飾品やデジタルカメラ、携帯電話、高級腕時計など1,000万台湾元相当に上る。
張容疑者は相棒の「阿祥」と組み、日中は愛車の大型バイクを走らせて空き巣のターゲットとなりそうな豪邸を物色。夜になると盗んだSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)を運転して目的地へ向かう。
まず、空き巣に入る豪邸から100メートルほど離れた場所に車を停め、屋内に人がいるかや侵入する窓などの位置を確認するため、隠しカメラを装着した小型のラジコンヘリを巧みな操作で飛ばす。そしてヘリからの無線で建物の様子をノートパソコンの画面で確認し、人がいないと分かると、見張り役に阿祥を立て、豪邸に侵入して犯行に及んでいた。
張容疑者によると、ラジコンヘリは飛行高度が10メートルと限りがあるため、狙うのはもっぱら2階建て以下の豪邸。ラジコンヘリはモーター音が小さいため、被害者に気付かれることもなく、小回りが利く優れた偵察機だったという。決して危ない橋は渡らなかったため、成功率は100%だったとか。
ちなみに、張容疑者が使ったラジコンヘリは、機長21約センチ、主回転翼直径約20センチ、飛行時間は8~12分間で、価格も約950元と手頃だ。玩具業者によると、隠しカメラを装着した小型のラジコンヘリを屋外で自由自在に飛ばすには、かなり高度な操作技術が必要で、張容疑者にかなりの腕前があったか、あるいはモーターを改造していた可能性が高いという。