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野柳の「女王岩」、厳戒態勢で再公開


ニュース 社会 作成日:2010年2月11日_記事番号:T00020970

野柳の「女王岩」、厳戒態勢で再公開

 
 台湾北端に位置する野柳風景特定区(台北県万里郷)の野柳地質公園の奇岩「女王頭(クイーンズヘッド)」が、1カ月に及ぶ周辺遊歩道の補修工事を終え、春節(旧正月)の大みそかに当たる13日から再公開されることになった。

 同公園は、海水の浸食や風化によってできた世界でも珍しい風景が広がる人気スポット。気品ある女王の横顔にそっくりな女王頭は、同公園のシンボルでもある。

 しかし、女王の首に当たる部分はここ10年で62センチメートルも細くなり、あと136センチを残すのみ。このまま風化が進行すれば、首は頭部を支えきれなくなり、5~10年後には折れてしまうと予想されている。

 大自然の浸食や風化には立ち向かうすべはないものの、人為的な破壊を避けることは可能だ。同公園ではこれまで警備員2人と監視カメラ13台が24時間態勢で女王頭の警戒に当たっていたが、このほど200万台湾元をかけて3台の赤外線カメラを増設した。

 赤外線カメラから発射される60本の赤外線によって、女王頭の周囲に立ち入り禁止区域が設けられ、観光客が同区域に侵入すると警告音が鳴って監視モニターに画像が録画される仕組みだ。故意に侵入し、退出勧告を受けてもやめない場合は、3,000~1万5,000元の罰金が科されるという。

 屋外の観光スポットでこのような警戒態勢が取られるのは台湾では初めてのこと。同公園では昨年3月、中国人観光客による落書き事件が発生しており、マナーの悪い観光客の存在が、警備強化の背景にあるのは確かだ。

 なお、同公園では1月20日、第1エリアにあるキノコ状の岩が自然に崩れ、偶然にも女王頭に酷似した形に変化した。若い女王に見えることから「王女頭」として人気が上昇しているとか。女王頭亡き後は同公園のシンボルとなるかもしれない。
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野柳の女王頭(左)と王女頭(右)