鴻海科技集団(フォックスコン)傘下の液晶パネルメーカー、群創光電(イノルックス・ディスプレイ)の段行建董事長は10日、奇美電子(CMO)および統宝光電(トポリー・オプトエレクトロニクス)との合併で3月に誕生する新・奇美電子(英文名・Chimei Innolux Corporation)として今年、▽液晶モニター▽液晶テレビ▽ノートパソコン用パネル▽携帯電話用パネル▽タッチパネル▽カバーガラス▽電子ブックリーダー──の7製品で世界一を目指すと宣言した。11日付工商時報が伝えた。
郭台銘・鴻海集団総裁(中)は10日夜に開催された「群創」の社名による最後の尾牙(忘年会)で、今後2年の新奇美電は天下無敵とは言えないが、虎のように活躍すると高い期待を語った(10日=中央社)
群創は昨年、液晶モニター出荷台数で首位の冠捷科技(TPVテクノロジー)に迫っており、「新奇美電」誕生の今年は4,600万台を目標とする。タッチパネルやカバーガラス、電子ブックリーダーは導入段階だが、奇美電らとの合併で高い成長力が期待できるとみている。
今年の「新奇美電」の売上高は、製品や顧客の相互補完などで、3社の2009年売上高合計から27%増え、6,033億1,000万台湾元(約1兆7,000億円)に達すると予測している。11年売上高は6,800億元、12年は7,556億7,000万元と、毎年10%以上の伸びを維持したい考えだ。