ノートパソコン受託生産最大手の仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)が1日発表した2009年の財務報告によると、売上高は6,262億台湾元(約1兆7,400億円)、純利益は192億800万元でともに過去最高を記録した。1株当たり純利益(EPS)も4.91元と、過去10年で最高水準に達した。昨年第4四半期の売上高は前期比29%増の2,222億元、純利益は同56%増の80億3,000万元だった。2日付経済日報が伝えた。
同社の昨年の業績好調の主因は、最大顧客の宏碁(エイサー)のノートPCシェアが上昇したことによるもので、ノートPC出荷台数は前年比47.7%増の3,790万台に急増、ライバルの広達電脳(クアンタ・コンピュータ)を抜き初めて通年で首位となった。
証券会社は今後の同社業績について、中国での労働者不足や部品不足が懸念される中、部品の在庫水位を前もって高く設定することなどによって対応していることから、第1四半期の出荷台数は引き続きクアンタを上回るとみている。
同社は昨年、傘下の統宝光電(トポリー・オプトエレクトロニクス)および飛信半導体(IST、インターナショナル・セミコンダクター・テクノロジー)の売却を決めており、今年から2社の赤字を連結決算から除外できる。さらに売却利益の計上により、今年上半期はさらなる利益増が見込める。