台湾企業の進出が多い江蘇省蘇州市など中国の長江デルタ一帯で労働力不足が深刻化していた問題で、各社が相次いで賃上げを行ったことで労働力不足は解消に向かっている。５日付経済日報が伝えた。
このうち、中小型液晶パネル大手、勝華科技（ウィンテック）の蘇州子会社、聯建科技はこのほど、従業員の月額給与を850人民元から1,200人民元（約１万5,600円）へと引き上げた。仁宝電脳工業（コンパル・エレクトロニクス）、華碩電脳（ＡＳＵＳ）、富士康国際（ＦＩＨ）なども相次いで賃上げに追随した。
蘇州労働就業管理服務中心は、３月末には労働者の需給バランスが取れるとみている。
江蘇省では２月から最低月額給与を従来の850人民元から960人民元に引き上げ、各社の賃上げのきっかけとなった。長江デルタ一帯では一時、春節（旧正月）連休で帰省した労働者が職場復帰しないことによる労働者不足が表面化していた。
