中国の対台湾窓口機関、海峡両岸関係協会（海協会）の陳雲林会長は４日、海峡両岸経済協力枠組み協議（ＥＣＦＡ）の締結時期について「５月か６月」との見通しを示した。これまで台湾側の海峡交流基金会（海基会）の江丙坤董事長らが「上半期に開催予定の第５回中台民間トップ会談（江陳会）で締結予定」と言及していたが、中国側の対台交流のトップが初めて具体的な締結時期を示したことで、交渉に弾みがつくことが予想される。５日付工商時報が伝えた。
先ごろ中国の温家宝首相がＥＣＦＡについて「われわれは譲歩できる」と発言したことについて陳会長は、「交渉は専門家に任せている」とのみ語った（４日＝中央社）
陳会長はまた「大陸（中国）側はＥＣＦＡ締結が両岸（中台）経済の発展に貢献するとみて非常に積極的に取り組んでおり、現在双方は各項目で緊密に連絡を取り合い作業を進めている」と述べた。
なお、きょう（５日）開幕する中国の第11期全国人民代表大会（全人代）第３回会議でも、温首相による冒頭の政府活動報告で、ＥＣＦＡを含む中台経済協力について言及があるとみられる。
