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高速道路料金の距離比例式移行、利用者の不満に懸念


ニュース 運輸 作成日:2010年3月10日_記事番号:T00021387

高速道路料金の距離比例式移行、利用者の不満に懸念

 
 2012年から高速道路料金で距離比例式の課金方式が導入されるのに先立ち、交通部台湾区国道高速公路局は、来月にも通行料の原案を示す予定だ。これまで高速道路上の料金所を通過する必要がなかった短距離利用者も通行料の負担を強いられる形となり、不満の声が上がりそうだ。10日付中国時報が伝えた。

 台湾の高速道路は現在、本線途中に設置された料金所で区間料金を支払う方式を採用しており、利用区間上に料金所がなければ、通行料を支払う必要はない。従って、都市部では高速道路利用車両の54%が通行料を支払っていない。

 高速道路の料金所は平均34キロに1カ所設けられており、小型車で料金所ごとに40台湾元(約113円)を支払う仕組みだ。これを1キロメートル当たりに換算すると、1.17元となる。現在、中山高速道路の台北円山ICと郊外の汐止ICの区間(13キロ)に料金所はないため、車両は無料で通行しているが、距離比例式への移行で約15元の通行料がかかる計算となる。

 交通部関係者は「短距離利用だと通行料を支払う必要がない現状は、中長距離の利用者との間で不公平を生んでいる」として、距離比例式移行の意義を強調する。しかし、長年定着した制度を変更することへの抵抗感が根強い上、短距離しか利用しない場合には実際に負担増になるため、交通部は世論対策に苦慮しそうだ。