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作成日:2010年3月18日_記事番号:T00021555
女子高生2千人が一斉にズボン脱ぐ,学校の服装規定に抗議
国立台南女子高級中学(台南市)は、台湾南部でトップクラスの進学率を誇る由緒ある女子高。そのエリート女子高で15日、学校側の厳しい服装規定に反発する生徒2,000人近くが、運動場で一斉に着用していた長ズボンを脱ぐという大胆な抗議行動に出た。このような大規模抗議は、同校始まって以来の事件だという。
事の起こりは、生徒の服装管理などを担当する新任教諭の赴任だった。この教諭は、「体育の授業以外は夏季体操用の短パンをはいてはいけない」「制服の上にジャージの上着を着用する場合、ファスナーは制服の第2ボタンの位置まで閉めること」など、とにかく服装に厳しく、違反した生徒の名前はブラックリストに載せた。
教諭の厳し過ぎるやり方に対し生徒たちの間で反発が高まり、中には教諭への不満を表現する替え歌を作り、トイレに張り出す生徒も現れた。
そして15日、国旗掲揚式のため、規定通り冬用の体操服(長袖長ズボンのジャージ)を着用して運動場に集まっていた生徒らは、掲揚が終わり校長があいさつを行う直前、一斉にはいていた長ズボンを脱ぎ捨てたのだ。その下に現れたのは、体育の授業以外は着用が禁じられている夏用の短パンだった。
生徒らの抗議行動は、事前に携帯電話メールを通じ、全校生徒2,000人余りに連絡済みで、参加した生徒は約8割。わずか数分の短い抗議行動ではあったものの、学校側は生徒の一致団結の行為に肝をつぶした。
その後、生徒側は生徒や教師、父兄代表が参加する会議を開き、生徒の管理・指導方法を検討・討論するよう学校側に要求。校長は生徒側の訴えを尊重し、会議を招集して新たな服装規定を定めることを約束。抗議の発端となった教諭も、管理方法を改めると折れた。
創意あふれる静かな行動で、抗議の意思を表現したエリート女子高生たちに見事に軍配が上がったと言えそうだ。