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加賀屋11月にオープン、台湾女性スタッフが猛特訓中


ニュース 社会 作成日:2010年3月22日_記事番号:T00021611

加賀屋11月にオープン、台湾女性スタッフが猛特訓中

 
 「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」(旅行新聞新社)で30年連続で1位を続けている石川県和倉温泉の老舗名門旅館「加賀屋」が今年11月、海外1号店となる「北投加賀屋」を台北市の北投温泉にオープンさせる。開店に向けて現在、仲居となる台湾の若い女性スタッフを猛特訓している。

 加賀屋は日本語のできる台湾人女性をスタッフとして採用し、純和風で完ぺきなサービス提供を目指すべく、和倉温泉で半年間の研修を実施している。加賀屋は朝と夜で異なる色の和服を着る決まりで、女性スタッフは当然和服を着れなければならないが、慣れない彼女たちはまだ着付けに人それぞれといったところがあるようだ。

 お客を部屋に案内し、お茶と菓子を出したり、食事を提供したする基本的な仕事はもちろん、日本の旅館では客の脱いだ靴の頭を入り口の方に向け直しておいたりといった細かな気配りが求められる。そして、常に柔らかな笑顔と優雅な身のこなしで宿泊客に対応しなければならず、彼女たちは緊張のあまり、時にミスも出るようだ。

 加賀屋は宿泊客を見送る際、雪や雨、酷暑など天候を問わずスタッフが玄関に並んで客の姿が見えなくなるまで手を振り続ける決まりがあり、温暖な台湾育ちの彼女たちは酷寒の冬の歓送を最もつらく感じるという。ただ「ハルコ」という日本名をもらった女性は、「徹底的なサービスには学ぶところがとても多い」と語る。最初は着るのに2時間かかっていた和服も、最近はちょっと上達して1時間でできるようになったということだ。

 加賀屋は2004年12月、李登輝元総統が宿泊して記念に「賓至如帰」の文字を残し、台湾での知名度がいっそう高まった。金沢を訪れる外国人観光客は年間20万人、その約半分が台湾人でそのうち3分の2が加賀屋に宿泊する人気ぶりだという。