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作成日:2010年3月22日_記事番号:T00021637
半導体不足、相次ぎ5〜10%値上げ
現在約10%の供給不足状態にあるグラフィックチップや整流ダイオードチップ、金属酸化膜形電界効果トランジスタ(MOSFET)に加え、最近は、電源管理などのアナログチップやNOR型フラッシュメモリー、LCD駆動チップ、パワーアンプ(PA)、積層セラミックコンデンサー(MLCC)も不足が伝えられ始めており、この3月から供給メーカーが5~10%の値上げを行った。一方、末端電子製品はメーカーが半導体価格の上昇を反映させておらず、今年の電子業界のサプライチェーンは「川上は利益増、川下は利益減」という傾向になりそうだ。22日付工商時報が報じた。
台湾積体電路製造(TSMC)、聯華電子(UMC)のファウンドリーは、新規生産ラインの整備が間に合わず、第2四半期は需要に十分に対応できない。また、日月光半導体(ASE)、矽品精密工業(SPIL)などパッケージング・テスティング(封止・検査)メーカーは既にフル稼働状態で、欧米・日本の大手IDM(垂直統合型の半導体メーカー)が自社生産を削減してファウンドリーへの発注を増やす傾向の下、半導体不足はさらに深刻化する兆しが見える。ファウンドリー、封止・検査メーカーは、多くの受注で出荷を第3四半期に伸ばさざるを得ない状況になっている。