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個人消費活況、さらば金融危機


ニュース 商業・サービス 作成日:2010年3月24日_記事番号:T00021698

個人消費活況、さらば金融危機

 
 経済部統計処が23日発表した卸売業、小売業、飲食業の売上統計で、百貨店やコンビニエンスストアなど総合商品小売業の1~2月売上高が同期としては過去最高の1,562億台湾元(前年比5.05%増、約4,436億円)を記録した。2月は飲食業売上高も過去1年で最高の310億元(前年同月比13.9%増)に上り、個人消費が金融危機後の低迷期から完全に脱却したことを示した。24日付経済日報が報じた。
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25日から母の日セールに入る台中・中友百貨は、景気回復を受けて売上目標を前年比5.3%増へと上方修正した。計8,000坪の売場改装も行って客の呼び込みを狙う(23日=中央社)

 2月の卸売・小売・飲食業界全体の売上高は9,912億元で、前月比7.57%減、前年同期比9.48%増。2月は春節(旧正月)の9連休があったため前月比減となったが、季節調整後の数値では前月比3.71%増となる。

 このうち小売業売上高は前月比1.68%増(季節調整後13.02%増)、前年同月比17.46%増の2,845億元で、昨年は春節が1月だったため、前年比成長率は顕著な伸びと言える。1~2月累計では前年比3.86%増の5,644億元。

 小売業のうち、総合商品小売業の2月売上高は前月比11.9%増、前年同月比33.0%増の825億元。2月は特に百貨店(ショッピングセンターを含む)が前月比22.07%増で前年同月比50.98%増の230億元、量販店が前月比13.87%増、前年同月比63.42%増の164億元と高い伸びを記録した。1~2月の百貨店、量販店の前年比成長率は7.84%、4.55%となった。

 なお2月の飲食業売上高は前年比2けた成長を記録したが、これは過去1年で初めてだ。
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「今年は安定成長」

 小売業と飲食業の統計は内需市場の動向を最も直接反映するとされており、2月の統計結果は内需回復の明るいシグナルとなった。 

 統計について政治大学企業管理学系の管別蓮蒂教授は、「金融危機で昨年1年間抑え込まれていた消費意欲が、景気回復を機に発揮されたのではないか。春節休暇が長かったこともプラスに作用した」と分析した。また、経済部統計処の馮田?副統計長は今年の個人消費の展望について、「政府による消費刺激・内需拡大政策、中国人観光客の訪台増加などによって安定的に成長する」との見通しを示した。

【図】