国際パルプ、古紙価格の上昇を受け、呉敦義行政院長は先ごろ、古紙輸出の一時禁止措置を３カ月延長する方針を明らかにしたが、29日付蘋果日報によると、工業用紙各社は、無漂白の長繊維パルプ配合率が高い工業用ティッシュについて４月から８～10％値上げを行うもようだ。
工業用紙メーカーによると、台湾のパルプメーカーはいずれも、家庭用紙で使用される短繊維パルプを扱っており、工業用紙に必要なパルプは、100％輸入に頼っている状態だという。このため古紙輸出禁止が延長された現在でも、工業用紙の生産コスト圧力は減少していないもようだ。
なお、製紙業界の米市場調査会社ＲＩＳＩは、チリの大地震による影響で、パルプ価格は今後数カ月間で１トン当たり200米ドル上昇すると予測している。
一方、古紙を主要原料とするボール紙は、今回値上げを見合わせるもようだが、関連業者は、古紙の供給不足は依然続いており、今後、国際古紙価格の上昇が続いた場合、値上げが行う可能性もあるとしている。
