ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

鴻海のソニーTV工場買収、ウィストロンにダメージも


ニュース 家電 作成日:2010年4月2日_記事番号:T00021887

鴻海のソニーTV工場買収、ウィストロンにダメージも

 
 EMS(電子機器受託生産サービス)世界最大手の鴻海精密工業がこのほど、ソニーの欧州向け液晶テレビを生産するスロバキア・ニトラ工場を買収し、ソニー液晶テレビ生産最大の受託パートナーの地位を固めたことで、2番手パートナーの緯創資通(ウィストロン)への発注量が圧迫される恐れがあるとの指摘が出ている。2日付電子時報が報じた。

 鴻海はソニーの自社工場を買収したため、ウィストロンへの影響は短期的には小さい見通しだ。しかし市場では、今回の買収で鴻海とソニーの間には公表されていない交換条件があるとの観測が出ており、長期的にみて両社が今後さらに関係を深めれば、ウィストロンの受注に一定のダメージが出る可能性もあるとみられる。

 ただ電子時報は、鴻海は単純な受託生産メーカー、ウィストロンはODM(相手先ブランドで設計から製造までを担当)メーカーと両社の間には明確な違いがあり、ウィストロンへの影響は限られると分析している。

 ウィストロンは今年、昨年比2倍以上となる500万~550万台の出荷を目標としており、さらに受注量は依然増加を続けているため、目標を上方修正する可能性もあると観測されている。