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旧日本軍の特攻ボート基地、澎湖諸島で確認


ニュース 社会 作成日:2010年4月6日_記事番号:T00021903

旧日本軍の特攻ボート基地、澎湖諸島で確認

 
 台湾陸軍の牛心湾駐屯地(澎湖県西嶼郷)内にある洞くつ3カ所が、旧日本海軍の特攻用ボート「震洋」の格納壕(ごう)だったことが李炳南監察委員らの調査で確認された。6日付中国時報が伝えた。

 震洋は第二次世界大戦で日本海軍が開発した特攻兵器。百科事典ウィキペディアによれば、震洋は戦争末期の金属不足を反映し、小型のベニヤ板製のモーターボートだった。1人乗りで船内艇首部に炸薬を搭載し、敵艦に体当たり攻撃することを目的に開発された。基地は日本の南岸、沖縄、台湾、フィリピンなどに散在していた。

 地元在住の元日本海軍兵、黄保安さん(86)によると、「当時よく特攻訓練の様子を目にしていた。ボートは卵型で『肉豆船』というあだ名があった。スピードは相当速かった」と証言した。

 黄さんはさらに「ボートには爆薬500キロを積むことができた。任務に当たったのは若い日本兵で、夜の街に繰り出しては必死の覚悟とやるせなさを口にしていた」と続けた。

 基地は同諸島の望安島にもあったとされる。証言によると、1944(昭和19)年に20~45歳の島民が洞くつ掘りに駆り出されたという。監察委員らは元特攻隊員の波佐義明さんの回顧録などと照合し、牛心湾と望安島に基地が存在したと断定した。地元では洞くつを史跡として整備する構想も持ち上がっている。