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中華航空、上海など4路線20%値下げ


ニュース 運輸 作成日:2010年4月8日_記事番号:T00021992

中華航空、上海など4路線20%値下げ

 
 中華航空(チャイナエアライン)は7日、台湾と中国・上海、北京、広州、深圳を結ぶ人気の直航4路線の運賃を16日出発分から約20%値下げすると発表した。直航路線は従来より価格の高さに不満が出ていたが、値下げによって一定程度解消される。長栄航空(エバー航空)、復興航空(トランスアジア・エアウェイズ)も追随を検討している。8日付工商時報などが報じた。
 
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 中華航空は値下げ後、エコノミークラス個人往復運賃を燃油サーチャージや空港諸税などを含まない場合、3カ月有効の台湾桃園国際空港発着便で、▽上海、1万5,400台湾元(約4万5,500円、現行1万9,100元)▽北京、1万5,000元(同1万8,600元)▽深圳、9,800元(同1万2,100元)▽広州、9,800元(同1万2,100元)──とする。高雄国際空港(小港空港)発着は、上海往復が1万4,200元、深圳往復が9,800元となる。

 中華航空によると、4月9日から同社ホームページやサービスセンター、営業所、大手旅行会社で予約、発券を受け付ける。16日以降に出発する航空券を9日までに発券した場合、未使用ならば手数料無料で払い戻しが可能だ。

 一方、エバー航空は、市場原理に基づいて競争力のある価格で提供するとのみコメント。復興航空は、これまで同4路線の運賃は中華航空より安かったが、中華航空の値下げでシェアが変化する恐れがあるため、早速8日に対策を協議し、できるだけ早く値下げ幅を発表すると示唆した。
 
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李龍文・交通部民用航空局長は6日、「航空会社だけが中台直航便のうまみを独占するべきでない」と発言しており、中華航空はこの値下げ呼び掛けに応えた形だ(中央社)
 
中台当局の増便協議、今月中にも
 
 中華航空の値下げは利用者にとってメリットだが、台北~上海線は既に平均搭乗率が90%近く、5月からの上海万博開催も控え、現在の運航本数では座席確保がより困難になると懸念する声も聞かれる。雄獅旅遊網(ライオントラベル)など大手旅行会社は、中台間を行き来する台湾系企業の関係者などが個人チケットを押さえて、ツアー用団体チケットの座席不足がますます深刻化すると悲鳴を上げた。中華民国旅行商業同業公会全国聯合会の姚大光理事長は、直航定期便を現在の週270便から週405便まで拡大しない限り需要を満たせないと指摘した。

 中台直航定期便の大幅な増便や、台北松山空港と上海虹橋国際空港を結ぶ定期便開設などは、今月中に実施予定の交通部民用航空局(民航局)と中国当局間の協議で話し合われる見通しだ。
 
【表】