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石油・化学
作成日:2010年4月16日_記事番号:T00022156
台湾中油、高雄工場設備をインドネシアに移転検討
台湾中油の朱少華総経理は15日、今後閉鎖が予定される高雄石油精製プラントと第3ナフサ分解プラント(高雄県林園郷、三軽)の設備をインドネシアに移転し、新プラントを建設する方向で、同国政府と交渉を進めていることを明らかにした。投資額は数千億台湾元(1台湾元=約2.96円)に達する見通しだ。16日付経済日報が伝えた。
高雄石油精製プラントと第3ナフサ分解プラントは今後閉鎖が計画されている。インドネシアへの設備移転は、設備の有効活用が狙いだ。
朱総経理は「まだ使える設備をスクラップとして売却するのは惜しいので、インドネシア政府と接触を開始した。台湾の他の石化メーカーや現地企業と組み、石油精製プラントとナフサ分解プラントを建設したい」と述べた。
朱総経理によると、第3ナフサ分解プラントの設備を活用すれば、プラントの建設費用を30~40%抑えることが可能だという。高雄石油精製プラントと第3ナフサ分解プラントの設備は、部品交換など整備を行えば、あと10~20年は使用可能だという。第3ナフサ分解プラントが12年に操業を停止するのを待って、設備移転を進めたい構えだ。
実現すれば、台湾中油のとって最大の海外投資プロジェクトとなり、ベトナムに進出する台塑集団(台湾プラスチックグループ)と東南アジアで競合することになる。